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稲刈りから約2週間がたちました。
今回は、脱穀(だっこく)、籾殻(もみがら)むき等を行った時の様子を紹介します。
①脱穀
幼稚園には足踏脱穀機があります。
調べたところによると大正時代に普及した農具だそうです。
踏み板を踏み、筒を回転させて、穂先から穀粒をとるのですが、
その回転の速さや「グオングオン」という音に、緊張する子どもたち。
いざ、脱穀! 脱穀する子どもは、どの子も「・・・」と無言です。
手に持っていた稲の束がすごい勢いで回転する筒に持っていかれそうな感触を味わっていたからです。先生と一緒にしっかりと持ち、左右や前後に動かしながら脱穀をしました。
一方、待っている子どもたちは、「キャー!」と大喜び。
穀粒がカバーシートに当たって、「パラパラパラパラ…」と、まるで夕立のような音がするからです。透明シートを使ったので、飛んでいる様子も面白かったようです。
②唐箕
次は唐箕(とうみ)を使いました。
唐箕とは、風の力を使って、穀粒と藁くずを分ける農具のことです。
幼稚園には、手動のものがあります。
ハンドルをぐるぐると回し、いざ、唐箕!
藁くずや選別された穀粒を目にすることができるので、じっとその様子を見ていました。また、ハンドルを回すのも楽しかったようで、何回も行う子もいました。
さて、ここでクイズです。今回、収穫した穀粒はどのくらいの量だったと思いますか?
1.約1㎏ 2.約2㎏ 3.約3㎏
正解は…
3の約3㎏でした。粒も大きく、豊作で嬉しいです。
③籾殻むき
さて、脱穀を終え、次は籾殻むきです。
最初は手で籾をむきました。「難しいな…」と言いながら、指を使って真剣に取り組んでいました。その後は、すり鉢とボールを使いました。「ゴリゴリ」という音が心地よく、「お米が出てきた!」と喜んでいました。
手でむくよりも道具を使った方が速く籾殻むきができます。また、目で見てできたことが確かめられるので分かりやすかったようです。残った小さな1粒を見つけて、瓶に入れている子もいました。しかし、玄米にできたのは、ほんの少し。餅つきができるまで、籾殻むきはまだまだ続きます。
①②③と振り返ってきましたが、どれも手や足を使って行っています。現代の機器と比べると、仕組みや過程を目で見て、自分の体を通して感じることができていたようです。
これらは稲作活動の中での体験ですが、自然や食に限らず、遊び道具を作ったり、友達と協力したりする大切さを子どもたちに感じてほしいなと思っています。そのためにも、先生もしっかりと子どもたちの言葉ややりたいことをとらえて、保育をしていきたいと思っています。